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神吉猛写真展

水の恵み

 カンボジアの中央部に位置するトンレサップ湖は東南アジアで最も大きい湖だ。2450平方キロメートルと琵琶湖の3.7倍の面積があり、雨期にはこの何倍かに成る。小魚がわくように生息する。遺跡の街、シムリアップからトンレサップまで1本の道がある。夜明け前、光の帯が続く。魚を買い付ける人のバイクの流れだ。20Kgの小魚を数十円ほどで売買している。この湖に限らず、バイヨンの遺跡には雨期、浅い堀が巡らされている。乾期に、その干上がるところにも、小魚が泳ぐ。水のあるところ、魚がいるように感じる。人々はその魚を色々な形で捕っている。
 クメール文化は水の文化ともいわれる。11世紀には東西8キロ、南北2キロにも及ぶ、大貯水池を作ることができた。この水が農耕にも活かされたのだろう。
 夕暮れ、トンレサップの家々にランプがともる。道ばたに子ども達が集まり、テレビのスイッチが入ると、アメリカのアニメーションが始まった。何十年か前の日本の暮らしを見るようであった。

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